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土曜:午前9:00〜午後12:00
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皆さんこんにちは!
5月の糖尿病教室日記の担当は看護師です。
はじめに、糖尿病について基本的なことを復習しましょう。
糖尿病とは、血糖値を下げるホルモンであるインスリンが十分に働かなくなり、血糖値が高い状態が続いてしまう病気です。
初期の糖尿病では症状はほとんどありませんが、血糖値が高い状態をそのままにしていると、高血糖が続くことによる症状(多尿、口渇、多飲、体重減少、疲れやすいなど)や合併症による症状が起こります。
合併症には、動脈硬化(血管がボロボロになり突然脳梗塞や心筋梗塞になる)や網膜症(目が見えにくくなり失明)、糖尿病神経障害(手足の感覚がおかしくなるなど)、糖尿病腎症(足がむくみ尿が出なくなり人工透析になる)などがあります。
糖尿病の治療の目標は、これらの合併症が起こらないようにすること、合併症が原因で寿命が短くならないようにすることです。
合併症を予防するためには、血糖値が高くならないようにコントロールすること、そして血圧やコレステロールの値もコントロールすること、喫煙や飲酒習慣の改善も必要になり、生活習慣全般を見直すことになります。
糖尿病の治療で基本となるのは、食事と運動です。食生活と運動習慣を見直し、それらを長期にわたって続けていくことで効果が得られます。それでも血糖値がコントロールできない場合は飲み薬や注射による薬物療法が追加になります。
特に症状を感じなくても糖尿病と診断された方や健診などで血糖値が高いと指摘された方は、食事療法と運動療法を続け、定期的に通院して、検査と診察により血糖コントロールの状況や合併症の状況をチェックすることが必要です。また、薬が処方されたら指示通りにしっかりと服用や注射を行うことで、糖尿病の進行を抑えて糖尿病とうまく付き合っていきましょう。
知ってお得に⁉糖尿病
糖尿病の診療にいったいどれくらいお金がかかるのか、定期的に診療を受ける患者さまは気になるところかと思います。
糖尿病の治療の内容は、患者さまによってそれぞれ違っています。
食事療法と運動療法だけの方、経口薬を内服している方、注射薬を使用している方などさまざまです。
また、薬の種類や量・自己注射の種類や回数・通院する医療機関や通院回数・合併症の状況や程度により異なります。
ですから、一概にはいえないので難しいところですが、例として挙げてみます。
受診のみ(食事と運動療法だけ)で投薬がない場合:支払額 月額2670円(3割負担)
検査で血糖コントロールの状況を確認し、診察を受けます。
検査の項目の増減によって金額がかわるのであくまでも目安になります。
受診と経口薬(2種類)を処方されている方の場合:支払額 月額5496円(3割負担)
薬の種類や量、内服回数によって金額はかわってきます。
作用の異なる薬を複数組み合わせることが多いです。
インスリン療法(1日4回)+経口薬(1種類)+血糖自己測定(月60回)の場合:支払額 月額9606円(3割負担)
インスリン自己注射が始まると、薬代が増えるのに加えて、在宅自己注射指導料や血糖自己測定指導加算なども増えます。
糖尿病が進行すると合併症も発症しやすくなります。
糖尿病の他に高血圧や脂質異常症も合併しているとそれぞれの疾患に合わせた検査や薬が必要になります。
合併症のある人とない人では、長い目で見ると医療費に大きな差が出てきます。
合併症がない場合と比較して、合併症が1つの場合は約1.2倍、2つの場合は約1.8倍、3つの場合は約2倍、4つの場合は約2.5倍と医療費が高くなる傾向を示しています。(「政府管掌健康保険における医療費等に関する調査研究報告書」医療経済研究機構より)
たとえば
高血圧の治療も受けていると(高血圧治療薬2種類処方されている場合:さらに+1326円)
脂質異常症の治療も受けていると(脂質異常症治療薬1種類処方の場合:さらに+1158円)
糖尿病のお薬はバリエーションも年々増え、患者さまの病状や生活スタイルに合わせた療養生活を送れるようになってきました。
しかし、薬物療法はあくまで補助的なもので、常に食事療法と運動療法が基本です。
糖尿病の進行を防ぎ、合併症を予防することで少しでもお財布に優しくするためにも、食事と運動をがんばって、しっかり血糖コントロールをしていきましょう。
糖尿病の療養生活で一番大切なのは、血糖コントロールをよくしたいという患者さま自身の気持ちです。
私たち医療スタッフも患者さまのよくなりたい気持ちに応えられるよう糖尿病の正しい知識をお伝えしたり、療養生活で問題がおきたら解決するお手伝いをしていきます。
困ったことや不安に思うことがありましたらお気軽にお声かけください。
(糖尿病ネットワークの記事を参考にしました。)